あなたが生まれるまでの苦しみと 悲しみと
あなたと会えたことの喜びと 痛みと
すべてをかけてあなたを愛す
母の日ということで、奥様四人組を！
「ママ起きて、おーきーてー！！うー、あ、ママおはよ…あ痛ッ」
「この…うーうーうるさいわよッ！ママが昨日何時に帰ってきたか知ってるの！？
何日ぶりの休みだと思ってんのよ…、何よその顔、
…ちょっと、何隠してるの？見せなさい！」
「譲治、愛してる！」
僕の知るお母さんはいつまでも子供みたいだ。
「あ！？紗音、何見てんだよ！？わ、笑ってんじゃねーよ、うぜーぜ」
その日の夜、夏妃は自室でしおりの挟まった本を手に取った。
昨日までで少しずつ読み進めていたのだが、今日中には読み終えてしまう…はずだった。
しかし夏妃はページをめくる手を何度も休めて、
テーブルに生けられたカーネーションを見てしまう。
愛しい我が娘がくれた花。それは物語の結末よりも、ずっと、
「あら、戦人くん。帰ってたの？」
…霧江さんはやっぱり、何も言わない。
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苦しみ、悲しみ、喜び、痛みに、愛情。
それらは手の中に収まる駒のくせにいっぱいにつまっているから、
落として壊したときの涙がたまらないよ。
だからこのゲームは、何度終わらせても飽きない！