私は、夢を叶えるため相応の力があるというのに、
女であるだけで夢を諦めることを強要された。
そして私は、長年の努力の末、努力を諦める。
──その日、私が少女時代の私と決別した瞬間に、
あっけなく少女は居なくなっていた。
これほど僅かの、目をそらせばすぐに消えてしまう可能性に、
私は魔法のみを力にして、必死でしがみついていたのだ…。
でも、
わたしの
ちいさな
いちばん
やさしい
まじょは
たしかに
そんざい
していた 。
その証拠に、私は三十年を経て彼女と再会した。
「思い出してくれてありがとう」
あの頃の私はそう言って、私の眼前で微笑み
私は涙が零れて止まらなかった。
私は二度と、この繋いだ手を離せないだろう。
この子は私のただ一人の味方であり、
彼女さえいれば、私は後悔せずに済むのだから。
←BACK
当初、絵羽は24歳位で、隣に誰かいる、という構図にしようと思って描き始めました。
しかし、あまり良くない話になるなぁと思い、途中で変えました。
絵羽が薄着のパジャマなのはその為です。