病室に駆けつけ、涙ぐむあの人の笑顔を見た瞬間、

…私の中の黒いものは一気に吹き飛んでしまった。

それは私が生まれてはじめて、当主の座への固執を忘れた日。

愛する人の子供を授かることの、何と幸福なことか…。







(クリックでおまけが出ます)
※閲覧注意!

過去の右代宮家親族捏造です。

「あら、あなた。今日も来てくれたの?」
「秀吉さんこんにちは。約10ヶ月ぶりですね(笑)」
「やあ留弗夫くん!楼座さんも、ご無沙汰しとります。うちの譲治に会いに来てくれたんか?」
「あなた、毎日会社抜け出してくるの止めなさいよ。職務の怠慢って取られたらどうするの?」
「ええんやええんや、昼休みやからなぁ!
それに何のために会社に近い病院にしたと思っとるんや…、ん、
おおおい絵羽!譲治がわしの腕握っとるで!わしがわかるんか、何て賢いんや!
こりゃ天下一やな!大物になるわ。
うわああそのまま動かんといてな…!
今撮るから!八ミリだけじゃないんやで、今日はカメラもあるんや!凄いやろ!」
「…あなたったらはしゃぎすぎよぅ。恥ずかしいわ…。
あなたと私の子供だもの。素敵な子なのは当然よぉ。ん…私も撮るの?」
「おいおい、姉貴キャラが違うぜ。勝手に二人の世界展開してくれるな」
「何気に後ろでポーズとって一家3人の世界壊してんのはどこのどいつよ」

「……」
「何だ、物珍しそうに見て。赤ん坊が怖いのかよ?楼座ぁ。触ってみろよ」
「べ、別に怖いわけじゃないわ。でも、あの、一応聞くんだけど、噛まないよね?」
「あぁ。勿論噛むぞ。それもガプガプ噛むんだぜ。
うっかりすると右手取られちまうかもな。知らねぇのか馬鹿楼座」
「やめて。私たちの息子は噛まないわよぉ。
まあ赤ちゃんのときの楼座はガプガプ噛んだけどね」
「絵羽も留弗夫も楼座さんをからかったらあかんで。信じとるやないか。
歯もないのにどうやってガプガプ噛むんや…」
「う、嘘?本当?わかんない…うー」

←BACK